開かずの間

わが家には常にいろいろな人が出入りします。
そして、みんなが部屋を「きれいにしているね」と褒めてくれます。
でも、時計を15分前に巻き戻してみると…
実は、あちこちに散らかっていたものを
隣の書斎あ1階にある和室に押し込んだだけ。
そうやって、「開かずの間」をつくることで、私はいつも「生活美人」のフリをしています。

このごろ、それでいいのかなあと思うのです。
マメじゃないし、面倒くさがり屋。
それでもご飯を食べるときや、お茶を飲んでくつろぐときだけでも気持ちよく過ごしたい。
そのために、私には「開かずの間」が必要なんです。

心の中にそんな「開かずの間」があったら、みんなもっとラクして楽しく暮らせるんじゃないかなあ。ときには思い通りにいかないことも、悲しいこともあるけれど、とりあえす、放り込んで見なかったことにしちゃえばいい。

それは、私がいつもご機嫌で過ごすための術でもあります。

著書「生活美人」‘はじめに’ より